野菜をたっぷり使う料理の準備を終え、山のように残ったニンジンのヘタやタマネギの皮、ブロッコリーの茎などにショックを受けたことがある人も多いのでは?
野菜のくずをゴミ箱に捨てるのは、当たり前のことのように思えるかもしれない。でも、コンポスト(堆肥化)を始めればきっと、ごく小さな野菜のかけら(まな板に付いたニンニクの皮や、おろし金の目に詰まったレモンの皮)まで、本気で探すようになるはず。
コンポストを始めるメリットは何だろう?
日本では、可燃ゴミに分類される生ゴミ。水分を多く含むため燃えにくく、焼却には多大なエネルギーを要するとともに二酸化炭素を排出する。
自治体によっては、生ゴミを分別回収し、資源として活用しているところもある。とはいえ、まだまだそうではないケースが多いので、まずは、自宅でコンポストを始めることを考えてみては?
コンポストは、生ゴミをリサイクルするとても簡単な方法。
以下、具体的にどうすればいいのか知りたい人のため、知っておくべき基本的なことをご紹介する。
コンポストとは?
コンポストは、生ゴミをリサイクルするための最も簡単な方法。生ゴミを微生物の力で分解・発酵させて有機肥料を作ることだ。堆肥化すれば、バナナの皮や柑橘類の皮、そして卵の殻も、栄養分を豊富に含んだ土になる。
また、堆肥化に理想的な微生物やバクテリアがいる環境が整うので、コンポストを使えば、自然分解よりもスピーディーに土に戻すことができる。
入れられるものは?
野菜や果物、卵の殻、コーヒーの出し殻、ナッツの殻、茶殻、観葉植物、庭で刈り取った草や葉、小さく切った段ボール(コーティングしていないもの)、シュレッダーで細断した新聞紙、ウッドチップなど
入れられないものは?
ネズミや害虫を寄せつけたり、臭いが発生したりするもの、人間や植物に有害な物質を含むものは避けたい。場合によってはOKなものもあるが、あまり望ましくないのは次のようなもの。
乳製品や卵、脂肪・グリース・油、肉・肉くず・魚の骨、ペットの排泄物、病気に感染した植物、化学薬品を使用していた植物を含む庭ごみ
マンションでも始められる?
コンポストを置いておくことができる屋外スペースを確保できない場合でも、始めることは可能。自治体には、コンポストづくりを推進している団体もある。
そうしたコンポストを利用できる場合は、小さな容器を用意しよう。それをシンク下やカウンターの上などに置き、そこに生ごみをためていく。臭いを一切出したくないという人は、冷凍庫に保管しておいても◎。
また、ベランダで使えるようなコンポストも市販されているので、それらを活用するのもテ。
自宅に庭がある人はこんな方法も!
まずはゴミ箱をひとつ用意。底にいくつかの穴を開け、内部の通気をよくしたら、よく乾燥した葉を入れ、厚い層を作る。あとは、その上に生ゴミを入れていくだけ。
水分が多すぎると堆肥化の効率が悪くなるため、堆肥に含まれる果物や野菜が多くなり過ぎたと思ったら、何か「茶色いもの」(乾燥した葉、コーヒーの出し殻、段ボールなど)を追加し、水分が多くなりすぎないように調整しよう。また、ときどき全体をよく混ぜること。中に入れたごみの分解をサポートすることになる。
Courtesy of Sarah Ceniceros From Delish